過去の私はずっとこんなことを考えて、モヤモヤしていました。
きっと同じように感じている薬剤師さんも多いのではないでしょうか?
この記事では、私自身が抱えてきた『薬剤師のキャリアに対するジレンマ』を軸に、それをどうやって乗り越え、今の活動につながったのかをご紹介します。
読んでいただくことで、薬剤師としての新しいキャリアの可能性や、未来へのヒントが見つかるかもしれません。
ぜひ最後まで読んでみてください。
薬剤師としての職能が発揮できない時期
大手ドラッグストアに就職してからというもの、私なりにがむしゃらに働いてきました。
管理薬剤師、薬局長、ブロック長、人事部の教育担当…。
キャリアを積むたびに、次のステップが見えてくる。
そんな日々の中で、側から見ると一見順調そうに見える道を歩んできました。
でも、ふと立ち止まる瞬間が増えてきました。
その当時は、飲み会で先輩たちが『薬剤師って、こんなもんだよな』って話しているのを聞くと、『ああ、そういうものなのか』と自分に言い聞かせていました。
でも、心のどこかでその言葉が引っかかっていて、しっくりこない自分がいたんです。
それで、『何か変えたい』と思い、薬剤師として薬物療法の提案を医師にしてみたこともありました。
しかし、その結果はあまり芳しくありませんでした。
『それは越権行為だ』と怒られたり、自分なりに頑張ってもなかなか手応えを感じられなかったり。
どれだけ挑戦しても、どこか満たされない気持ちが残っていました。
薬剤師の職能って、どうやったらもっと伸ばせるんだろう?
なんで薬剤師は医療現場で十分に活躍できないんだろう?
こういった疑問が、心の中にずっとくすぶっていました。
自分なりに答えを探し続けてきたけれど、簡単には見つからない。
もしかすると、こんな感じのモヤモヤを抱えているのは私だけじゃないんじゃないでしょうか?
薬剤師職能拡大の転機
そんな私が、大きな転機を迎えたのはアメリカでの視察研修でした。
機会に恵まれ、幸運にもアメリカには7回も訪れる機会があったんです。
その中で私が目にしたのは、日本とは全く違う薬剤師の姿でした。
アメリカの薬剤師は、地域の住民にとって『最も身近で信頼できる医療提供者』として活躍していました。
それだけじゃなく、2001年の9月11日以前の20年間も、『最も信頼される職業No.1』に選ばれ続けてきたんです。
この事実を知ったとき、正直言って衝撃を受けました。
さらに驚いたのは、薬剤師の職能を広げるための大学での教育や制度がしっかり整っていること。
そして何より、薬剤師自身の意識が高く、誇りを持って働いていることです。
アメリカの薬剤師たちが地域医療の中心で力を発揮している姿を見て、『これだ!』と思いました。
日本でも、薬剤師がもっと地域住民に近い存在になれるはず。
いや、なっていくべきだ。
そう確信した瞬間でした。
それまでの私は、『専門資格を取ること』や『医師に意見できる専門性を持つこと』にばかり目を向けていました。
でも、本当に大事なのは、目の前にいる患者さんのために何ができるかを考えることなんですよね。
この気づきが、私にとって大きなターニングポイントになりました。
薬剤師職能拡大の仕方の模索
じゃあ、日本の現場でそれ、本当にできるの?
って思う人が多いかもしれませんね。
そうです。
正直なかなか難しいのが現状です。
たとえば、患者さんにじっくり時間をかけて服薬指導をしたいと思っても、現場ではこんな声が飛んできます。
『お薬まだですか?』
『急いでるんだけど〜』
…などなど…。
さらに、管理薬剤師からは『服薬指導は短く済ませて』なんて言われることも…。
結局、調剤業務を手早く終わらせるのが『正解』とされる雰囲気があるんですね、日本の調剤薬局では。
そんなモヤモヤを抱えていた時に出会ったのが、WEBの世界でした。
WEBなら、自分のペースで自由に発信できる。
時間に追われることなく、自分が伝えたいことをしっかりと伝えることができる。
文字を通じて多くの人に自分の専門性を届けられる。
『これだ!』って思いました。
WEBサイトを作れば、自分だけの『オンライン薬局』を持てるんです。
そこで専門的な情報を発信すれば、全国の患者さんや薬剤師さんに自分の専門性を届けることができる。
これって、現場ではなかなかできないことですよね。
さらに驚いたのが、コストの安さ。
サーバー代とドメイン費用を合わせても、月に1,000円程度で自分のWEBサイトを運営できるんです。
この手軽さも魅力でした。
こうして私は、WEBサイトの作り方やSEOについて一から勉強を始めました。
初めてのことばかりで大変でしたけど、『これを乗り越えたら今後の薬剤師の新しいステージが見えてくる』と信じて頑張りました。
未来のあるべき薬剤師の創造
全くの素人から始めたので、WEBサイトの作成は、正直、時間もお金も結構かかりました。
でも、コツコツ続けたおかげで、ようやく自分の思い通りにWEBサイトを作れるようになりました。
今では、私のWEBサイトには全国からたくさんのアクセスがあります。
そこで『自分の薬局』をオンラインで運営することで、リアルではなかなか難しい『患者さんや薬剤師さんに寄り添う場面』を作り出せるようになりました。
これって本当に素晴らしいことだと思うんです。
現場だけじゃなくて、WEBという新しい場所でも薬剤師としての専門性を活かせる。
これがもっと広まれば、多くの薬剤師が自分らしい働き方を見つけられる時代になるんじゃないかな、って真剣に思っています。
そんな想いから、この『薬局教育部』というサイトを立ち上げました。
このサイトでは『薬局薬剤師にキャリアを』というテーマで、これからも役立つ情報をどんどん発信していく予定です。
薬剤師として新しい一歩を踏み出したいと思っている方には、きっと役に立つと思います。
ぜひ、このサイトを活用して、自分の可能性を広げてくださいね。
なんで薬剤師は医師みたいになれないんだろう?
どうして医師のようにキャリアを積んでステップアップできないんだろう?