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薬剤師の副業③|休日夜間診療所で稼ぎながらキャリアを伸ばす方法

薬局薬剤師の副業シリーズ、第3回目。

今回は、市区町村が運営する休日夜間診療所で稼ぎながらキャリアを伸ばす方法についてご紹介します。

休日夜間診療所ってなに…?

そうですね、まずはそこから簡単に解説します。

例えば大阪を例にとると、下図のように各市区町村には自治体が運営する休日・夜間急病診療所があります。

出典:大阪府健康医療部保健医療室 医療対策課

市区町村によって若干、呼び方には色々ありますが、

休日夜間診療所とは、名前の通り、普通の診療所が閉まっている休日や夜間に、急な病気やケガなどで医療が必要な患者に対して診療を行う医療機関のことです。

ここでは、医師、看護師、薬剤師、医療事務が交代で勤務をして運営をしています。

そして、休日夜間診療所での薬剤師の副業は、収入面でもキャリアアップの面でも非常におすすめなので、そのメリットも含めて具体的に紹介していきます。

薬剤師が休日夜間診療所で働くメリット

私も薬剤師会からの依頼があり、今まで休日夜間診療所で単発の仕事をしたことがあるのですが、行ってみたら分かると思うのですが、本当にこれはおすすめです。

おすすめの理由は下記の2点。

おすすめ理由
  1. 日当が非常に高額
  2. 外部の薬剤師・医師との交流

1つ目は、報酬が非常に高額であること。

勤務する時間帯が、平日の21時位以降〜翌朝まで・休日などということもあり、薬剤師の相場の時給よりも随分高く設定されています。

エリア、時間帯、曜日などにもよりますが、1回入ると3万円、多い時では5万円くらいの日当がもらえます。

かなり高額の報酬です。

そして2つ目は、外部の薬剤師・医師との交流です。

休日夜間診療所では医師・看護師・薬剤師・事務員が働いています。

休日夜間診療所の薬局で勤務する薬剤師のシフトは薬剤師会が管理している場合が多く、市区町村の薬剤師会の会員さんが交代でシフトインしています。

勤務している薬剤師さんの中には、個人薬局の経営者の方も多くおられるので、そういった方達との交流から多くのことを学べる貴重な機会にもなっています。

この記事を書いている時に、薬局で働きながら実際に休日夜間診療所で単発で仕事をしている管理薬剤師さんにインタビューしてみたので紹介します。

休日夜間診療所で働いた薬剤師のインタビュー(口コミ)

では直近で休日夜間診療所に単発で仕事をした、薬局で勤務する管理薬剤師さん(仮名:田中さん)のインタビュー内容を実況形式で記します。

この方は、10年近く管理薬剤師をしながら休日夜間診療所の単発で仕事をしています。

薬局教育部

田中さんって、今も休日夜間診療所で単発で仕事したりしているの?

田中さん

はい、時間に余裕のある時に時々しています。

薬局教育部

え〜そうなんですね。
今も続けているってことは魅力があるからなんですね?
やっぱり日当は今も高いの?

田中さん

そうですね、日当は相場よりもかなり高いと思います。
でもね、報酬が高いのも良いけど、色々な薬剤師さんと出会えて多くの情報交換ができるのが一番の魅力かな。

薬局教育部

そうなんだ!
それって、どういうこと…?
もう少し詳しく教えて。

田中さん

あのね、薬局(会社)で勤務していると仕事に関しての情報だけで、医療業界の動きとか、そういった外部の情報が本当に入ってこないんです。
そして、どうしても視野が狭くなりがちなんだけど、外部の薬剤師さんと話していると、本当に多くの情報を貰えるの。

薬局教育部

なるほど…
外部の薬剤師さんってそんなに多くの情報を持っているの?

田中さん

そうね。休日夜間診療所に入っている薬剤師さんって、個人薬局を経営している人も多くて、そういった薬剤師さんって自分が経営者だから本当に多くの有益な情報を持っているの。

薬局教育部

規模は小さいかもしれないけど経営者だもんね。
有益な情報を常に集める努力をしていて経営に活かしているんですね。

田中さん

そうなの。なので若い薬剤師さんは、こういった機会を活かしてどんどん外部の薬剤師さんと交流して欲しいと思っているんだけど…
私も本業の薬局(会社)で勤務している手前、なかなか表立って言い出せなくて…

薬局教育部

そうですね。
国は副業をキャリアアップと捉えて推進しているのに、いまだに『副業はちょっと困る』って薬局、多いもんね。
時代は凄い勢いで変化しているから、そんな薬局(会社)は時代遅れで取り残されていくから変わっていくよ、きっと。

田中さん

そうよね、変わっていくでしょうね。

こんな感じのインタビューでした。

私が昔、薬剤師会から依頼を受けて休日夜間診療所で単発で働いていた時にぼんやり感じていたことが、今回の田中さん(仮名)のインタビューで明確になりました。

結論

休日夜間診療所での単発の仕事(副業)は、高額の日当を貰えるだけでなく、外部の薬剤師・薬局経営者などとも交流でき、視野が広がり、キャリアアップに繋がる

では、実際に休日夜間診療所での仕事内容や始め方について具体的に紹介していきます。

休日夜間診療所での薬剤師の主な仕事内容

休日夜間診療所での薬剤師の主な仕事内容は、通常の薬局での業務とほとんど変わりません。

そして処方内容は、嘔吐、下痢、発熱などの急性疾患がほとんどで、処方日数は1日か長くても3日位です。

休日夜間診療所では緊急対応や応急処置を目的なので、根本的な治療は通常の診療時間内に行う前提で処方箋が発行されるので、

急性の症状を一時的に緩和するための処方が多く、日数も剤数も少なく、簡単な処方内容になっています。

通常の薬局での勤務に比べると圧倒的に難易度は低いので、1年目の薬剤師でも業務内容的には全く問題なくこなせるでしょう。

仕事内容について
  • 処方内容は嘔吐、下痢、発熱などの急性疾患がほとんど
  • 処方日数は1日か長くても3日位
  • 1年目の薬剤師でも勤務できる難易度

休日夜間診療所での副業の始め方

では休日夜間診療所での単発仕事(副業)の始め方について解説します。

市区町村によって若干の違いはあるかもしれませんが、基本的に、市区町村の薬剤師会に入会した後に、薬剤師会に休日夜間診療所での勤務を希望する旨を伝えるだけです。

市区町村の運営する休日夜間診療所の薬局での勤務に関しては、市区町村の薬剤師会が運営を委託されているケースが多く、通常の場合はこれだけで完了です。

ただ市区町村によっては、まれに薬剤師会の内輪のメンバーで運営しているところもあり、たとえ市区町村の薬剤師会に入会していたとしても、なかなか自分に出番がまわってこない場合があります。

そんな時には、薬剤師会主催の勉強会や会合などに顔を出して、その場を取り仕切っている薬剤師さんたちに声をかけてみましょう。

取り仕切っている薬剤師さんたちは、ほぼほぼ薬剤師会の理事など要職についている方が多く、頼んでみると、案外簡単に手続きが済んだります。

あなたがどんな薬剤師であるかを直接伝える場面があるならば、比較的簡単に仲間入りすることができると思います。

仕事の始め方
  • 市区町村の薬剤師会に入会する
  • 市区町村の薬剤師会に依頼する
  • 薬剤師会の理事などと顔見知りになる

まとめ

薬局薬剤師の副業シリーズの第3回目、『休日夜間診療所で稼ぎながらキャリアを伸ばす方法』について詳しく紹介してきました。

市区町村が運営する休日夜間診療所での単発の仕事(副業)は、報酬が高額だけでなく、多くの外部の薬剤師や医師などと交流ができます。

その外部のコメディカルとの交流は、あなたの視野を広げるだけでなく、多くの刺激を受けて、今後のキャリアアップにも繋がってきます。

お金稼ぎだけでなく、キャリアアップにも繋がる市区町村が運営する休日夜間診療での単発仕事を、ぜひ薬剤師の副業の選択肢の1つに入れてみてください。